長らくブログを更新できず、2025年2月8日以降空白の期間ができてしまいました。まずはその理由についてご説明します。
この更新の空白期間には主に3つの要因がありました。
最も大きな理由は、1月中旬から体調を崩し、2月中旬に総胆管結石で入院することになったことです。退院後も体力と気力の回復に時間がかかり、パソコンに向かう余裕がありませんでした。
その後、体調が少し回復すると、まず防災グッズの不備に気づき、その見直しと準備に取り組みました。さらに、風呂場と台所の整理・収納方法の改善にも力を注いでいました。
一点集中型の性格ゆえ、複数のことを同時進行するのが苦手な私にとって、これらの活動中はブログ更新が難しい状況でした。
ようやく防災対策と住環境の改善が一段落し、ブログを再開できる運びとなりました。防災や収納の工夫についても、今後のテーマとしてご紹介していきたいと思います。
今回は、私自身が経験した総胆管結石とERCP後膵炎(内視鏡的逆行性胆管膵管造影後の膵炎)による入院体験をお伝えします。
初診ではウイルス性胃腸炎と診断されながらも回復せず、数日後に別の病院を受診したところ、実は総胆管結石だったことが判明し、即入院となった経緯を詳しくご紹介します。

強い腹痛が起きた際に考えられる疾患の可能性や、胃腸炎と間違われやすい総胆管結石の症状の違いなども、自身の体験を通してお伝えしていきます。
同じような症状でお悩みの方や、健康管理に関心をお持ちの方のお役に立てれば幸いです。
相次ぐ病気との闘い – 健康の大切さを実感した日々
今年の1月中旬、私はコロナに感染してしまいました。2回目の感染だったため、1回目よりは症状が軽かったものの、それでも十分につらい日々を過ごしました。
熱や咳、倦怠感と戦いながら、ようやく回復の兆しが見えてきたと思った矢先、今度は耳に激しい痛みを感じるようになりました。
私は元々中耳炎になりやすい体質なので「またか」と思い受診したのですが、診察の結果「中耳炎ではない」と診断されました。
耳の内部に明確な炎症が確認できない痛みは、帯状疱疹の可能性もあり軽視できないとのこと。医師からは帯状疱疹を視野に入れた薬を処方していただきました。
幸い、約1週間ほどで痛みは治まり、結果的に帯状疱疹ではなかったようです。結局、何が原因の耳の痛みだったのかは不明のままでした。
そして耳の不調から回復したかと思った矢先の2月中旬、突然の激しい腹痛に襲われました。検査の結果、総胆管結石とERCP後膵炎と診断され、9日間の入院治療を受けることになりました。
激しい腹痛の発症から入院に至るまでの経緯と、その後の治療内容については、この後の項目で詳しくお話しします。
さらに不運なことに、退院後には酷い風邪を引いてしまい、2週間以上経っても完全に回復せず苦しみました。
この一連の体調不良により、ブログの更新も滞ってしまいました。また、入院前はウォーキングを続けて少しずつ持久力がついてきていた体力や筋力も、長期間の安静で著しく低下してしまいました。
体調不良が続くうちに、ブログを再開しようという気力もなかなか湧いてこず、日々が過ぎていきました。この経験を通して、何をするにも「健康が第一」ということを改めて痛感しました。元気でなければ、好きなことも、やりたいことも、何もできないのですね。
総胆管結石との闘い – 発症から治療まで
発症から病院受診まで
突然の激痛と不安な日々
2月中旬のある日、自宅でくつろいでいた時に突然みぞおちに強い痛みを感じました。幸い数分で収まったので様子を見ることにしました。
しかし翌日、昼食後にみぞおちから腹部にかけて強烈な痛みが襲ってきました。吐き気と便意も伴い、あまりの激痛に救急車を呼ぶべきか真剣に迷いました。
実は数年前、同様の症状で救急搬送され、胃十二指腸炎と診断されて入院した経験があります。「また胃十二指腸炎なのだろうか」と思いながらも、今回は様子を見ることにしました。
不思議なことに、吐き気はあるものの実際に嘔吐することはほとんどなく、便意もありましたが下痢の症状はありませんでした。約3時間もの苦痛の後、徐々に痛みは和らいでいきました。
夜になると38度の発熱があり、腹部には張りと鈍痛が残りました。このとき経口補水液を家に常備していなかったことを後悔し、水を少しずつ飲むことしかできませんでした。
発症3日目、かかりつけ医の内科を受診。血液検査と点滴を受け、「ウイルス性胃腸炎でしょう」と診断されました。日中は熱も下がり、腹部の痛みも和らいだためひと安心したのもつかの間、おかゆを食べると再び強い痛みが現れ、食事したことを後悔してしまいました。
幸いにも痛みは数時間で治まりましたが、この時に薬局で購入しておいたOS-1ゼリーが非常に飲みやすく、これを摂取しても痛みが出なかったことは救いでした。
個人的にはドリンクタイプよりもゼリー状の方が体調不良時には受け入れやすいと感じました。
4日目になっても腹部の張り感と鈍痛は続き、何かを食べると再び痛みが出るのではないかという恐怖から、OS-1ゼリーだけを摂取する日が続きました。そして夜には再び38度の発熱がありました。
5日目は日曜日ということもあり、一日中横になって休養に努めましたが、症状は前日と変わらず、不安な気持ちが大きくなっていきました。
診断の転機
6日目、嘔吐と下痢がほとんどないのに熱が続くので、「これは胃腸炎ではないのではないか」という疑問が頭をよぎりました。
かかりつけの内科での診断と処方薬では一向に回復しなかったため、症状に合わせて専門の胃腸科を受診することにしました。そこでエコー検査と血液検査を受け、タケキャブなどの胃腸薬を処方されました。
7日目、前日受診した胃腸科から突然電話がかかってきました。「血液検査の結果で数値がかなり高いところがあり、すぐに病院に来るように」とのこと。
病院に行ってみると、肝臓の数値が異常に高いため、すぐに大きな病院で検査を受けるよう指示されました。「即入院になるかもしれない」と言われ、正直驚きました。
この経験から、症状の部位や性質に合わせた専門医を受診することの大切さを痛感しました。

かかりつけ医だけでなく、症状に応じた専門医に診てもらうことで、思わぬ病気が発見されることもあるのだと実感しました。
紹介状を書いてもらい、その日のうちに総合病院を受診しました。そこでは造影剤を使用したCT検査と血液検査を受けることになりました。
造影剤の投与直後から連続してくしゃみが出始め、全身にかゆみも生じました。担当医からは「アナフィラキシーショックの可能性があるため、今後造影剤を使用する検査を受ける際には、必ずその旨を医療スタッフに伝えるように」との注意がありました。
諸検査の結果、「総胆管結石」と診断され、入院治療が必要と告げられました。仕事と家庭で多忙な息子に負担をかけたくないという思いから、翌日からの入院を希望し、一度帰宅して必要な準備をすることにしました。
入院治療の日々
ERCP手術と予想外の合併症
8日目、朝食を抜いて入院し、すぐに点滴が開始されました。午後には「ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)」という処置を受けることになりました。
内視鏡室でうつ伏せになり、顔を横に向けた状態で麻酔が投与されました。処置時間は約1時間程度だったと思います。
麻酔から覚醒すると、すでに病室のベッドに戻っていました。幸いにも麻酔からの目覚め時の吐き気はなく、その日は絶食で過ごすことになりました。
しかし夜中になると腹部に強い痛みが出現し、両肩に筋肉注射を受けました。注射自体はかなり痛みを伴いましたが、強力な鎮痛効果により腹部の痛みは和らぎ、わずかながら眠ることができました。
9日目(入院2日目)、朝に血液検査が行われ、引き続き絶食の指示がありました。朝の回診時に担当医から「血液検査の数値からERCP後膵炎を発症していることが確認された」との説明を受けました。
ERCP後の膵炎は、膵管内圧の上昇や血流障害が原因で発症するもので、造影剤の注入や処置に伴う乳頭部の浮腫や乳頭括約筋のれん縮により、膵液の流出が妨げられることが主な要因とされています。
術前に膵炎発症のリスクについて説明は受けていたものの、実際に合併症として経験することになり、やはり落胆の気持ちを抱きました。点滴は2種類に増やされ、治療が強化されることになりました。
入院生活では、9時消灯が辛く感じられました。普段から飲んでいる睡眠剤ベルソムラの服用を許可されていたのが救いでしたが、それでも熟睡は難しかったです。
3年前に十二指腸炎で入院した時の経験から学び、今回はワイヤレスイヤホンを持参していたので、夜中はYouTubeを聞いて過ごすことができました。このワイヤレスイヤホンが本当に役立ちました。
10日目(入院3日目)、朝の血液検査と絶食が続き、2種類の点滴も継続されました。腹部の張り感と鈍痛は残っており、医師に腹部を押されると痛みがありました。
11日目(入院4日目)、この日から朝の血液検査はなくなりましたが、2種類の点滴は続いていました。
医師の回診で「昼から具なしスープを開始する」と言われました。久しぶりに口にする具なしスープは美味しかったのですが、カップ1杯のスープはあっという間に飲み終わってしまい、少し悲しい気持ちになりました。テレビでは食べ物関連の番組が多く、見ているのが辛いほどでした。
回復への道のり
12日目(入院5日目)、血液検査はなく、2種類の点滴と具なしスープが続きました。この日は医師の回診もなく、翌日は祝日だったため、「2日間は、具なしスープを飲んで寝ているだけ・・・」と思うと虚しさがこみ上げてきました。

普通に食事ができないと他に楽しみもなく、気持ちが少し荒んでくるのを感じました。
13日目(入院6日目)、血液検査なし、2種類の点滴継続。ただ寝て過ごすだけの虚無の一日でした。
14日目(入院7日目)、血液検査はなかったものの、医師の回診で「昼から5分粥を開始する」と言われました。とても嬉しく思いました。
おかずは通常のメニューでした。いきなり、おかゆ以外は普通の食事になり、嬉しい反面、痛みが出ないか恐る恐る食べました。幸い食後の痛みはなく、ほっとしました。点滴も1種類に減りました。
15日目(入院8日目)、医師の回診で翌日の退院が決まりました。昼からは全粥になり、おかずは通常のメニューでした。完食でき、食後も痛みがなかったのでとても安心しました。点滴も外れ、シャワーを浴びることもできました。久しぶりの洗髪がとても気持ちよかったです。
この日、栄養士による食事指導を依頼しました。
これまで健康のために、MCTオイルや亜麻仁油を朝食のスムージーにたっぷり入れ、オリーブオイルもふんだんに料理に使っていたのですが、「油を取り過ぎている」と指摘されました。
一日の油の摂取量は大さじ1杯くらいまでが適量とのこと。
明らかに油を多く取り過ぎていた食生活を反省し、まさに「過ぎたるは及ばざるがごとし」と実感しました。
※朝食のスムージーレシピについては「手軽にヘルシーメニューを:ブラウン ハンドブレンダー MQ7005Xレビュー」の記事をご覧ください。

発祥から16日目(入院9日目)、ついに退院の日を迎えました。高額医療費制度が適用されるとはいえ、インパクトのある入院費を目の当たりにし、健康の重要性を改めて痛感しました。
退院後の回復
退院後、残念ながら強い喉の痛みと鼻水から始まる風邪のような症状に悩まされました。病院を受診しましたが、なかなか回復せず、咳も出てきて免疫力や体力の低下を痛感する日々が続きました。
しかし、退院から2週間後の血液検査とエコー検査では、肝臓と膵臓の数値は正常範囲内に戻り、エコーでも異常は見られませんでした。ようやく一連の健康トラブルから解放される兆しが見えてきました。
総胆管結石から学んだこと
総胆管結石と胃腸炎の症状の違い
今回の経験を通して、総胆管結石と胃腸炎の症状の違いについて学びました。私の場合は以下のような特徴がありました。
- 胃腸炎と異なり、嘔吐や下痢がほとんどなかった
- みぞおちから右上腹部にかけての強い痛み
- 食後に痛みが増す傾向
- 37~38度前後の発熱が断続的に続いた
- 腹部の張り感や鈍痛が続いた
このような症状がある場合、特に発熱が続く場合は、単なる胃腸炎ではなく肝臓や胆のうの問題を疑う必要があるかもしれません。早めに専門医(消化器内科など)を受診することをお勧めします。
早期発見の重要性
私の場合、最初の診断から約1週間後に正しい診断にたどり着きました。もう少し早く専門医を受診していれば、より早く治療を開始できたかもしれません。

体調不良が長引く場合、または症状に不安がある場合は、迷わず別の医師の意見を求めることも大切だと実感しました。
日常生活での予防対策
食生活の見直し
栄養士の方に指摘されたように、油の摂取量の適正化は重要です。油は健康に必要な栄養素ですが、摂り過ぎは胆石形成のリスクを高める可能性があります。特に以下の点に注意しています
- 油の摂取量を一日大さじ1杯程度に抑える
- 脂っこい食事を避け、バランスの良い食事を心がける
- 食物繊維を多く含む野菜や果物を積極的に摂る
- 水分をこまめに摂取する
定期的な健康チェック
この経験から、定期的な健康診断の重要性も再認識しました。私自身は毎年一日ドックを受診していますが、それでも今回の病気を事前に発見することはできませんでした。
特に40代以上の方は、一日ドックに加えて必要に応じて腹部エコーや血液検査を受けることで、早期に異常を発見できる可能性があります。
定期検診を受けていても体調の変化には常に注意を払うことが大切だと実感しました。
入院から学んだ教訓
入院時の持ち物リスト
今回の入院経験から、あると便利だった持ち物をリストアップします
- ワイヤレスイヤホン:消灯後でも音楽やYouTubeを楽しめる必須アイテム
- モバイルバッテリー:スマホの充電切れを防ぐ
- リップクリーム:絶食時は特に唇が乾燥しがち
- オールインワンクリーム:手軽に保湿ができる
- 使い捨てマスク:感染予防に
- かかと付き上履き:転倒防止のため、スリッパはNG(病院に確認しましょう)
- 読書用の本:時間つぶしに
- 常用薬のリスト(お薬手帳):医師に正確に伝えるため
- 服用中の薬:入院中は医師の判断により服用する
- ヒートテック以外の素材の下着:ヒートテック素材を着ているとCT検査ができません。
- ショーツ、靴下:最低1週間分はあると安心です
高額医療費制度と医療保険の重要性
今回の入院を通じて、高額医療費制度の重要性を身をもって実感しました。この制度により入院費用の自己負担が大幅に軽減されたものの、医療費全体は依然として家計への大きな負担となります。
医療保険や健康保険の内容を事前に理解し、ライフステージに合わせて適宜見直すことが重要だと痛感しました。
私の場合、退職時に医療保険の掛け金を減額したため入院給付金は少なくなりましたが、幸いにも手術給付金が予想以上に支給され、経済的な助けとなりました。
健康への新たな取り組み
体調回復へ
退院後、体力の低下を強く感じました。特に持久力と筋力の低下は顕著でした。回復のために以下のことを心がけています
- 無理のない範囲での軽い運動(ウォーキングから再開)
- 十分な睡眠と休息
- バランスの良い食事
- 焦らず段階的に活動量を増やす

最近、背骨コンディショニングに取り組み始めました。継続的なトレーニングによる体の変化や効果が実感できましたら、また詳しくご報告させていただきます。
健康管理の新たな視点
この経験を通して、日頃の健康管理に対する考え方が変わりました。これからは以下の点により注意を払っていこうと思います。
- 体調の変化を感じたら、躊躇せず早めに専門医を受診すること
- 食生活の見直し(特に油の摂取量を大さじ1杯程度に抑えること)
- こまめに水分をとる習慣をつけること
- ストレスをためないよう、ゆとりある生活リズムを心がけること
- 急な体調不良に備えて、入院セットを一つのバッグにまとめておくこと
健康は何よりの財産であり、それを守るための投資と時間は決して無駄にならないと実感しています。
おわりに
この入院経験は辛いものでしたが、健康の大切さを再認識する貴重な機会となりました。「健康あっての人生」という言葉の重みを実感しています。
今後はこの経験を教訓に、無理をせず自分の体と向き合いながら、健康的な生活を送っていきたいと思います。同様の症状でお悩みの方や、健康管理に関心のある方の参考になれば幸いです。